今回、Recursionさんからレビューの掲載依頼を頂きましたので、サービス内容や、実際に利用してみた感想を紹介したいと思います。
・プログラミングを勉強して実務で使えるエンジニアを目指したい。
・プログラミングは身につけているが、もっとレベルアップしたい。
・独学に適したプログラミング学習サービスを探している。
このような悩みを持たれている方におすすめの内容になっています。
Recursionとは
Recursionは2020年8月にリリースされたサブスク型のオンラインプログラミング学習サービスです。
他の学習サイトとの違いは、何と言ってもエンジニアにとって必須とも言えるコンピュータサイエンスを学習できる事です。
コンピュータサイエンスって何?という方もいると思いますが、Recursion では以下のように定義しています。
コンピューターサイエンス(CS)とは
・プログラミングやアルゴリズム
・ハードウェア・ソフトウェア開発
・データ処理
などといった計算の理論や情報の処理に関する学問です。
しかし今や、コンピュータサイエンスは単なる学問の範囲を超えて、現代社会を構築する上で非常に重要な概念であると言えます。
人工知能や機械学習、データサイエンス、サイバーセキュリティなど、あらゆる分野に活用できるその柔軟性によって、プロフェッショナルな現場から個人的な趣味までと、幅広く応用され、私たちの生活を豊かにしているのです。(Recursionより引用)
コンピュータサイエンスを学習することで、今後長くつかえる汎用的なITスキルを習得することができます。
独学でプログラミングを学んでいる人は、基礎的な部分は飛ばして、とにかく見様見真似でコーディングしながら、なんとなく分かったつもりになっている人は多いと思います。
そんな人には特におすすめしたい内容になっていて、Recursion でコンピュータサイエンスを学習することで、確実にエンジニアとして大きく飛躍できると思います。
学習コンテンツは、アメリカの大学のカリキュラムを参考にしたテキスト教材でのインプット学習と、実際にコードを書くアウトプット学習が提供されていて、未経験から本格的なエンジニアを目指すことを目標にしています。
無料で始めることができる
Recursionについて詳しい内容はこの後で説明しますが、百聞は一見にしかずで、まずは実際に体験してみてはいかがでしょうか。
無料会員サービスがあり、一部コンテンツを無料で体験することができます。
・コンピュータサイエンス基礎・初級
・HTML・CSS・Bootstrapコース
・合計150ページ、コーディング問題25問、 60時間分の学習コンテンツ
コンピュータサイエンスの基礎・初級では、プログラミングで使用する言葉の定義、データや関数がコンピュータでどのように扱われるか、原理や概念を分かりやすい図を交えて解説されています。また、コーディング問題を解くことで、理解をより深めることができます。
この章で扱っている内容は、プログラミングの学習を進める上で基本となる部分なので、しっかりと理解しておく事が重要だと思います。
コンピュータサイエンス基礎だけでも受講して、損はないと思いますので、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
無料会員サービスの登録方法
1.Recursion(リカージョン)のホームページを開き「無料会員登録」クリック
ホームページ中央か右上の「無料会員登録」ボタンをクリック
2.必要事項を記入して登録
① ユーザー名
② E-mailアドレス
③ パスワード
④ 確認用パスワード
を入力して ⑤「新規登録」 ボタンをクリック
3.メールアドレスの確認
Recursionから送信されるメールを開き、本文の「メールアドレスの確認」をクリック
これだけですぐに始める事ができます。
【レビュー】Recursionを実際に1ヶ月体験してみた感想
コンピュータサイエンスの基礎を学習した感想をまとめてみました。個人的な主観によるレビューになりますが、参考になればと思います。
Recursion では、メイン言語として、C++, Java, PHP, JavaScript, Python、その他の言語をサブ言語として用意しています。
初心者の方は Python か JavaScript のどちらかを選択するように勧められています。また選択した 1 つの言語だけで初級コースをクリアすることが推奨されています。
私はPythonを選択して学習を進めました。
Recursionの3つのメリット
実際にRecursionを体験して感じた、3つのメリットを解説します。
・コンテンツの質が高い
・アウトプット重視の学習方法
・すぐに質問ができるコミュニティを利用できる
コンテンツの質が高い
アメリカの大学のカリキュラムを参考にした教材で、基礎からしっかり学習します。
イラストもあるので、わかりやすくインプットができます。
左側のサイドバーでは、カリキュラムの内容と進捗状況が確認できます。
後で見直したいページは「お気に入り」に登録することで、後で見直すことができます。
お気に入りに登録していなくても、画面上部の検索ボックスにキーワードを入力する事で、学習済のレッスンや問題を一覧で表示され、すぐにページに戻る事ができます。
アウトプット重視の学習方法
アウトプットする機会が多く、教材での学習でインプットした内容が、知識として確実に定着する実感があります。
学習の流れは、テキストと図解での基礎学習でインプットを行い、コーディング問題とクイズでアウトプットを繰り返していきます。
カリキュラムはスキップすることは出来ず、章末のクイズを提出することで次の学習に進むことができます。
動画を見る、本を読む等のインプット学習では、全体の5%程度しか定着しないと言われています。自分で考え、手を動かすアウトプット学習を実践することで学んだ知識を定着させる事ができます。
・コーディング練習
シリコンバレー企業在籍エンジニアのコードをお手本にしながら練習します。エディタが埋め込まれていて、その場で入力を行いと出力を確認することができます。
C++, Java, PHP, JavaScript, Python のコードを切り替えて確認する事ができるので、プログラミング言語別に記述を見比べたりできるので便利です。
・コーディング問題
2022年8月現在、531問のコーディング問題を解くことができます。基礎から現場で使える応用問題まで、幅広く取り揃えているのが特徴です。
推奨はされていませんが、コンテンツ内にあるコーディング問題をスキップしても、次のページにアクセスすることは可能です。ですので、難しいと感じた問題はスキップして学習を進めることはできます。
問題に解答し正解すると、他のユーザの解答を確認できるようになります。 他の人のコードを見て「なるほど、そういう書き方もできるんだ」と思うことが結構あります。
自分には無い視点での書き方を参考にすることができ、非常に勉強になります。
・クイズ
章末にはクイズが用意されており、解答して提出することで次の章に進むことができます。全問正解する必要はありません。提出後に正解が表示されるので、間違えた問題も復習することが出来ます。
教材を理解したつもりでも、クイズを解くと案外分からない事があるので、基礎を定着されるためにはこのクイズはすごく重要な存在だなと感じました。
すぐに質問ができるコミュニティを利用できる
一人で勉強を続けるのはとても孤独だと思います。行き詰っても質問できないことで、挫折につながってしまいます。私自身も周りに聞ける人が居たらいいのに・・・と何度も思いました。
そのような人をサポートする事を目的に、RecursionではDiscordコミュニティが用意されています。
このコミュニティに参加することで、講師からヒントをもらったり、他のユーザーから教えてもらうこともできます。
こうした仲間から励まされたり、苦労を共感してもらえる事で、躓いた時にも挫折せずに学習を続けることができます。
以下の画像が実際のDiscordコミュニティの画面です。
コースごとにチャンネルが分かれているため、行き詰まった時に、該当のチャンネルに質問を投稿すると、ヒントやアドバイスをもらえます。
学習コンテンツの内容以外のやり取りも活発にされていて、イベントへの参加募集や、おすすめガジェットに関する事など、ユーザ同士の交流の場として活用されています。
また、ラーニングピラミッドでは、定着率が最大になるのは、他人に教えることと言われています。
質問するだけでなく、自分が教えることで最良のアウトプットとなり、さらなる知識の定着につながります。
さらに、他のユーザに教えて感謝されることで、より充実感を得られ、モチベーションアップにもつながります。
Recursionの3つのデメリット
素晴らしい学習サービスですが、やはりメリットだけではなくデメリットもありますので、私が感じたデメリットを解説します。
・プログラミング言語の構文や文法の解説がない
・コーディング問題が難しい
・有料会員の料金が高い
プログラミング言語の構文や文法の解説がない
プログラミング未経験で、構文や文法を理解できていない人は、Recursionを選ぶと後悔すると思います。
そのような人は、書籍や以下のような学習サービスでプログラミングの初歩を学んでから、Recursionを始めるのが良いでしょう。
Paiza(パイザ)
環境構築不要で、3分動画での短時間学習とエンジニアに質問できるのが特徴。無料講座もあり、プログラミングの初歩を学べます。
ドットインストール
Paizaと同様に、2分程度の動画による学習ができる。エンジニアへの質問は試験運用中。全体の動画本数も多く、一部は無料で利用できます。
Udemy
豊富なコースから、好きなコースを選んで学習できる動画学習サイトです。初心者向けから機械学習など、専門的な内容まで揃っているため、自分のレベルに合わせた学習が可能です。無料講座も多数公開されています。
Progate(プロゲート)
環境構築不要、イラスト中心のスライドで学ぶ学習サイト。無料だと基礎レベルの16レッスンを受講できます。
上記のような学習サイトで、プログラミングの初歩が学習できたら、Recursionでさらにスキルアップを目指しましょう。
コーディング問題が難しい
Recursion(リカージョン)にはアウトプット問題が沢山ありますが、正直レベルが高いです。。
レベルが高いことは学習者にとって良いことだと思う反面、プログラミング独学者・初心者の方にとっては、難しすぎて挫折してしまうのではないかと感じました。
コーディング問題は、自力で答えを導き出すまで解答例を見ることはできません。ただし、ヒントを見たり、Discordコミュニティで質問したりできます。
このような形にしているのも、Recursionの特徴の一つだと思っています。
解答があるとどうしても自分で考えずに、すぐに答えを見てしまう事が多いと思います。 これでは、プログラマーとして成長することは出来ずに、ただのコーダーやコピペエンジニアになってしまいます。
Recursionは、世界で通用するエンジニアを育成することを目的にしているため、このような形を取っているのだと思いました。
有料会員の料金が高い
有料会員の月額は「$61≒7,900円」です。(1ドル130円換算)
年額の会員になると、年額「$588≒約76,500円」になります。
月額換算では「$49≒6,370円」となり、年額契約だと月額契約に対して2ヶ月分以上(18,800円)の割引きになります。
ただ、有料会員向けのコンテンツは、2022年8月現在、945時間分のコンテンツと531問のコーディング問題が用意されています。
Paiza、プロゲートやドットインストールと価格だけで比較すると高いですが、コンテンツの質や量、到達レベルの差で考えると、決して高く無いと思います。
また、プログラミングスクールは約30万円ほどになりますので、独学で進められる人であれば、このボリュームをコンテンツを受講できるのは、コスパ的にはかなり良いと思います。
向いている人
Recursionのサービスが向いている人の特徴を解説します。
・基礎からしっかり本質を学びたい人
・長期的な視点でスキルアップを目指している人
基礎からしっかり本質を学びたい人
Recursionは、コンピュータサイエンスの基礎からしっかりプログラミングの本質を学びたい人に向いています。 特に、私のように、情報系の学校に通っておらず、プログラミングを独学で学んでいる人には、絶対おすすめです。
カリキュラムは、数学から始まって、コンピュータサイエンス、プログラミング言語、アプリ開発の流れまで学ぶことができます。ですので、プログラミング技術を習得するだけではなく、ITの基礎から実践的な知識までを身につけられます。
ここで知識を習得しておくと、一段違うレベルでプログラミングを活用する事ができ、確実に成果として現れると思います。
長期的な視点でスキルアップを目指している人
学習コンテンツのボリュームがあるため、間違いなく時間がかかります。
2022年8月時点で、有料コンテンツは945時間分ですので、1日の学習時間に応じた必要期間は以下のようになります。
毎日1時間の学習 → 約2年7ヶ月
毎日2時間の学習 → 約1年3ヶ月
平日2時間、週末5時間 → 約10か月
休日にまとめて時間を取って学習すれば期間は短縮されますが、根気よく続けられる人でないと、これだけのボリュームをこなすのは、なかなか厳しいと思います。
向いていない人
Recursionのサービスが向いていない人の特徴を解説します。
・短期的にスキルアップしたい人
・とりあえずプログラミングを利用できれば良い人
短期的にスキルアップしたい人
基礎から学習を進めていく必要があり、各講座には受講条件なども設定されているため、特定の領域だけピックアップして学べることができません。
また、コーディング問題も難しい問題が多数あり、自力で正解するまで解答例を見ることもできないため、どうしても時間がかかります。ですので、短期的にスキルアップを見込んでいる方へはおすすめしません。
2~3ヵ月程度の短い期間で、とにかくプログラミング技術を習得したいのであれば、プログラミングスクールがおすすめです。
とりあえずプログラミングができれば良い人
今後、ソフトウェアエンジニアとして、キャリアアップしていこうと考えている人には向いていますが、とりあえずプログラミングを利用して自動化ができれば良いとか、コーダーで良いという人には向いていません。
Recursionは転職にも有効
Recursionを使用して転職・就職ができたという人の記事が公式サイトにいくつか紹介されています。
中には、Recursionでゼロから学習し、飲食店勤務からフルスタックエンジニアに転職した方もいらっしゃるようです。
Recursionでは、転職サポートのサービスがあるわけではありませんが、実践的な内容を学習することができるのと、問題自体がハイレベルなのでかなりの実力が付くと思います。
また、チーム開発に参加すれば業務に直接役立つ力が付くため、他の学習サービスに比べて到達レベルはダントツに高いと思います。
まとめ
Recursionの有料コンテンツを利用してみた結論として「エンジニアを目指しているのであれば利用するべき」というのが私の意見です。
確実にレベルアップできますし、他のプログラミング学習サイトでは習得することができない、実用的な知識を習得する事ができます。
少しでも興味を持った方は、まず無料会員サービスを体験してみてはいかがでしょうか。
Recursionのサービス内容や、有料版を体験した感想を紹介しました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。